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    今日の一冊 〜 「九十歳。 何がめでたい」 佐藤愛子

    • 2017.02.16 Thursday
    • 22:46

     
    こんにちは。

     

    本日(2月16日 16時20分)、福岡管区気象台は九州北部地方で春一番が吹いたと発表しました。

    はい、関東は明日みたいです。

    お〜ぃ、春一番や〜ぃ!

    いらっしゃいませ!

    待ちに待った、春一番であります!

     

    お元気ですか?

     

    さっそくですが、先日、いつもの本屋さんでみつけましたね、本を読みながらこれほど笑ったのはほんとに久しぶりでした。

    自信をもってお薦めします。

     

     

     

     

     

     【今日の一冊】

     

      九十歳。何がめでたい

       佐藤愛子

     

     

     

     

     

     

     

     

    こちらがもくじです(全29作品)。

    こみ上げる憤怒の孤独/来るか? 日本人総アホ時代/老いの夢/人生相談回答者失格/二つの誕生日/ソバプンの話/我ながら不気味な話/過ぎたるは及ばざるが如し/子供のキモチは/心配性の述懐/妄想作家/蜂のキモチ/お地蔵さんの申子/一億論評時代/グチャグチャ飯/覚悟のし方/懐かしいいたずら電話/想い出のドロボー/想い出のドロボー(承前)/悔恨の記/懐旧の春/平和の落し穴/老残の悪夢/いちいちうるせえ/答えは見つからない/テレビの魔力/私なりの苦労/私の今日この頃/おしまいの言葉

    以上です。

     

     

    ここでひとつだけ、ご紹介しましょう(それがし、少々身につまされましたが、最後のひと言が印象的でありました)。

     

     

     

    おしまいの言葉

     

     二十五歳で小説なるものを書き始めてから今年で六十七年になります。私の最後の長編小説「晩鐘」を書き上げたのは八十八歳の春でその時はもう頭も身体もスッカラカンになっていて、もうこれで何もかもおしまいという気持ちでした。今まで何十年も頑張ってきたのだから、この後はのんびりと老後を過ごせばいいと友人からもいわれ、自分もそう思っていました。

     

     ところがです。愈々「のんびり」の生活に入ってみると、これがどうも、なんだか気が抜けて楽しくないのです。仕事をしていた時は朝、目が醒めるとすぐにその日にするべき仕事、会うべき人のことなどが頭に浮かび、「さあ、やるぞ! 進軍!」

     といった気分でパッと飛び起きたものでした。しかし、「のんびり」の毎日では、起きても別にすることもなし・・・という感じで、いつまでもベッドでモソモソしている。つまり気力が籠らないのです。

     

     仕事をやめれば訪ねて来る人も急に絶えます。大体が人づき合いのいい方ではないので、自分の方から人を訪ねようという気もなく、それよりも気の合った人はみな、「お先に」ともいわずにさっさとあの世に行ってしまって、ちらほら残っている人はやれ脚が折れたとか、癌らしいとか、認知症の気配がある、などというありさま、誰とも会わず、電話もかからず口も利かずという日が珍しくなくなりました。 

     

     娘一家が二階にいるけれど、向こうには向こうの生活もあり、階下のばあさんがどうしているか、生きてるか死んでるか、浴槽に死体になって浮かんでやしないかなどと心配するような孝行娘ではないので、用事がない限りは降りて来ない。といって、こっちから二階までエッチラオッチラ安普請の、むやみに段差の高い階段を上がっておしゃべりをしに行くほどの話題といって別になし、お互いに見飽きた顔ではあるし、それにあまりに長い年月、私は仕事一筋に明け暮れていたため、生活のリズムが普通ではなくなっていて、従ってソッチはソッチ、コッチはコッチ、という暮らし方が定着してしまったのです。

     

     週に二日、家事手伝いの人が来てくれるほかは、私は一人でムッと坐っている。べつに機嫌が悪いというわけではないのだが、わけもなく一人でニコニコしているというのもヘンなもので、自然とムッとした顔になるのです。本を讀めば涙が出てメガネが曇る。テレビをつければよく聞こえない。庭を眺めると雑草が伸びていて、草取りをしなければと思っても、それをすると腰が痛くなってマッサージの名手に来てもらわなければならなくなるので、ただ眺めては仕方なくムッとしているのです。

     そうしてだんだん、気が滅入ってきて、ご飯を食べるのも面倒くさくなり、たまに娘や孫が顔を出してもしゃべる気がなくなり、ウツウツとして「老人性ウツ病」というのはこれだな、と思いながら、ムッと坐っているのでした。

    「女性セブン」のKさんが訪ねて来たのはそんな時でした。用件はエッセイ連載の依頼です。

     連載? 週刊誌の連載といえば締切は毎週ではないか。

     

     

     それは今の私には無理だと思いました。

    「もう私も九十歳をすぎましたからね。これからはのんびしようと思ってるんですよ」

     一応、そういいましたが、その「のんびり」のおかげで、ウツ病になりかけているんじゃないか、という思いが頭の隅っこにパッパパと明滅したのでした。

     そんなこんなで隔週ならば、という条件で書くことになったですが、タイトルの「九十歳。何がめでたい」はその時、閃いたものです。ヤケクソが籠っています。

     

     

     そうしてこの隔週連載が始まって何週間か過ぎたある日、気がついたら、錆びついた私の脳細胞は(若い頃のようにはいかないにしても)いくらか動き始め、私は老人性ウツ病から抜け出ていたのでした。

     私はよく讀者から「佐藤さんの書いたものを讀むと勇気が出ます」というお便りを貰います。書くものはたいしたものじゃないけれど、「勇気の素」みたいなものがあるらしいんですね。しかしこの秋には九十三歳になる私には、もうひとに勇気を与える力はなくなりました。なくなった力をふるい起すために、しばしば私はヤケクソにならなければなりませんでした。ヤケクソの力で連載はつづき、そのおかげで、脳細胞の錆はいくらか削れてなくなりかけていた力が戻って来たと思います。人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました。

     

     女性セブンさま。有難うございました。

     讀者の皆さま、有難う。ここで休ませていただくのは、闘うべき矢玉が盡きたからです。決してのんびりしたいからではありませんよ。

     

       2016年 初夏    

     

                                佐藤愛子

     

     

     

     

     

    佐藤愛子(さとう・あいこ)

    大正十二年大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和四十四年『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞、昭和五十四年『幸福の絵』で第十八回女流文学賞、平成十二年『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、平成二十七年『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。エッセイの名手としても知られ、近著に『孫と私の小さな歴史』や『役に立たない人生相談』がある。(本書より)

     

     



    ではでは。



    今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
    明日?春が来ますよ〜!

     

     

     

    2017.2.4 オリバー・ストーン、「スノーデン」を語る

    • 2017.02.04 Saturday
    • 22:02

     

    こんにちは

     

    さっそくですが先日の毎日新聞(夕刊)にて、オリバー・ストーンの本音?に出会いました! … 勿論、個人的にですが少しほっとしています … インタビュー開始早々に、オリバーさん、見事な返し技で一本勝ち!であります。

     

     

     

     

     

     

    2017年2月1日付 毎日新聞(夕刊)

     

     

     

    こちらが記事全文です、

     

     東京で昨年開かれた、監視社会を考えるシンポジウム。ネット越しに出演したエドワード・スノーデンは理知的だが表情に乏しく、感情が読めない不思議な印象を受けた。オリバー・ストーン監督に私が受けた印象を話してみると、ニヤリとして「日本人みたいじゃないか」。

     

     映画「スノーデン」は、米政府が秘密裏に構築した監視プログラムの存在を暴露、世界に衝撃を与えた内部告発者スノーデンの実像に迫る物語だ。監督が彼と、ロシア・モスクワで「互いに居心地の悪い出会い」をしたのは2014年。「彼はいつ米当局にさらわれるかという重圧にさらされ、私の意図を疑わしく思っていた。私もニュースを題材にした映画というアイデアが、腑に落ちないところがあった」と語る。

     

     「プラトーン」「7月4日に生まれて」…… 。これまで手がけた作品の主人公像とは異なることを、監督自身も認める。「受け身だし、頭の中で生きているし、表現力に乏しい。一緒に映画を見に行きたいタイプではない」とかなり辛辣だ。しかし「『ニクソン』にしろ『ブッシュ』にしろ、彼らが好きなわけじゃない。でも、私が彼らであったらどうだろうと思って作った。よく誤解されるが、私は映画に自分を投影しないし、一歩後ろに下がって物語を紡いでいる」と話す。

     

     そんな彼が大事をなしえたのはなぜか。監督はその理由をスノーデンの恋人リンゼイに見出した。「リンゼイがいたからこそ、スノーデンは人間性を保て、決断に結び付いた。彼女が米国での生活を捨てモスクワに行ったのはラブストーリーだね」

     

     現在、スノーデンが「監獄行き」にならずにいられるのは、ロシアしかないと言う。映画で語られる、監視プログラムという米国が仕掛けた”罠”に絡め強調する。「世界には主権を持っている国がほんとんどないことを認めなければいけない」【最上聡、写真も】

     

     

     

     

     

    ここで本映画のパンフレットにもインタビュー記事がありましたので、その一部をちょっとご紹介しましょう。

     

     

    可能な限り誠実に、スノーデンを描いたつもりだよ。

    オリバー・ストーン インタビュー

     

    ━━ 論争を呼ぶ作品をよく手がけていますね。

    「正直に言うと、この映画には関わりたくなかった。これまでに論争を呼ぶ作品は十分やっているし、マーティン・ルーサー・キング牧師の映画に関わったものの、結局は実現には至らなかった苦い経験があった。アメリカに批判的な立場を取る作品を作ろうとすると、大きな犠牲を払うことがあるんだ。70年代の初頭、ベトナム戦争が行われていたころには、政治に対する幻滅から批判的な映画がよく作られていた。だが、80年代のレーガン政権になると、ベトナム戦争までもが美化されて、愛国的な映画がたくさん作られるようになった。国防総省やCIAのお墨付きのね。おかげで、いまではこの手の映画はほとんど絶滅してしまったんだ」

     

     

    ━━ エドワード・スノーデンと会ったのはいつですか?

    「最初に会ったのは、2014年の1月下旬だ。当時の彼はまだ渦中の人物で、とても神経質で、つかれきっていた。それから2カ月のあいだにさらに2度会って、同意に至った。実は2014年1月下旬の段階では、スノーデンの名前を変更して、フィクションとして映画化する可能性を模索していた。そのために、ロシアのアナトリー・クチェレナが執筆した小説の映画化権も獲得していた。しかし、スノーデンとの3度の面会を経て、より事実に則した映画にすることになった。それで、ルーク・ハーディングによる本(「スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実」)の映画化権も獲得した」

     

     

    ━━ 初めて会ったとき、まず何を訊きましたか?

    「あいにく最初の質問は覚えていない。ただ、彼の返答は、今年のコミコンにおいて、衛星通信を通じて会場のみんなに語ったことと同じだと思う。彼は頭がとてもいいから、自分の冒した行動がいずれ映画化されるのは避けられないと悟っていた。映画化を阻止できないのであれば、可能な限りまともなものにしたいと思ってこの映画への協力を決めてくれたんだ。安っぽいテレビ映画や、オバマ政権の嘘で固められた映画ではなくてね(笑)」

     

     

    ━━ ちなみに、スノーデンは実際にルービックキューブを使ったんですか?

    これはネタバレになるんだが、違う。ただし、実際に彼が用いた方法に似せている。起訴されている状態なので、実際にどうやって情報を持ち出したか明かすことができないんだ」(取材・文=小西未来)

     

     

     

    p.s.,

    冒頭に少しほっとしたと書きましたが、それは … 私もニュースを題材にした映画というアイデアが、腑に落ちないところがあった … と語っています。ちょっと言い訳めいてはいますが、この正直な語りに共感を覚えたのでほっとしたのであります。

     

    コオロギさん、切り抜きとパンフレットありがとうございました。

     

     

     

    ではでは。

     

    今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

    春が裏の横丁の角までやってきています、寒いのもあと少しの辛坊だ!

     

    どうか、車の運転は安全第一でお願いします。

     

     

     

     

    2017年2月1日(水) 春が待ち遠しい … 今日から如月です。

    • 2017.02.01 Wednesday
    • 00:00

     

    こんにちは

     

    毎年のこと? 如月がやって来るともういけません、本気で春が恋しくなります。

    そこで一句、

     

    雪どけの中にしだるゝ柳かな

     

    いいですね、それがしには、し〜んとした静かな世界が広がってきます。

    昭和二年(1927年)、自死する年の五月、東北から北海道に里見とんと講演旅行に出かけた芥川が旭川にいたる道すがらに詠んだ句であります(芥川竜之介俳句集・加藤郁乎編・岩波文庫より)。

     

     

     

     

     

    オオワシ 全長 雄88cm 雌102cm 撮影者:石田光史 撮影地:北海道羅臼町

    世界最大級のワシ類で、翼を広げると220cmから245cmもの大きさがあります。白黒の姿で鮮黄色の大きな嘴が目立ちます。国内では北日本などの海岸に渡来する冬鳥で、サケなどの魚類をおもに食べます。北海道では多く、中でも流氷がやってくる2月頃になるとオホーツク海側で数多く見られるようになり、漁船の近くまで飛来して漁のおこぼれの魚を食べる姿が見られます(日本野鳥の会・卓上カレンダーより)。

     

     

     

     

    壁のカレンダーには、世界湿地の日 節分 立春 建国記念の日 横浜狂言堂・入間川、宗論 雨水 月刊 寺島文庫BS/TBS などの文字が記されています。

     

     

     

    【今月の有元利夫です】

     

     

     

     

    占いのテーブル 65.2× 53.0cm 1979年  

     

     

     

     

     

     

     

    占いのテーブル (部分)

     

     

     

     

     

    p.s.,

    こちら先日、チケットをゲットしましたが、いつものようにコオロギさんと赤ちょうちんです。

    今から楽しみです。

     

     

     

    以上です、ではでは。

     

    今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

    どうか、車の運転は安全第一でお願いします。

     

     

     

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