スノーデン独白( 4 / 5 ) 〜 無差別監視の危険な誘惑

  • 2016.06.29 Wednesday
  • 02:41

 

こんにちは

 

いやぁ〜 まさかの結果でしたが・・・ほんと驚きました。

英国がEU離脱へ!

それがし結果論ですがちょっと楽観視が過ぎたような … 反省中なり 。

しかし、世の中ほんと混沌としてきました。

この地球号はこれからどこへいくのでありましょうか?

 

お元気ですか?

 

 

 

 

さて、スノーデン独占インタビューの4回目ですが、一段とスノーデンの話しは具体性を帯びてきて興味は尽きません!

 

 

 無差別監視の危険な誘惑 

 

 

と題されています。

 

 本誌による元NSA契約職員のエドワード・スノーデン氏(32)への独占インタビューは監視社会の恐ろしい現実を暴いて話題を集めている。第4弾は、NSAによる監視が何に使われているか、果たしてそれはテロ防止に役立っているのか、国家から個人にいたる無差別監視への誘惑は何をもたらすのか、を明らかにする。

 

米国家安全保障局(NSA)の、元契約職員、エドワード・スノーデンが暴いた監視システムの数々は、9.11を契機に米国が始めた「対テロ戦争」から直接養分を吸い上げ、世界中に根を張り巡らせていった。「テロ防止」の名の下に、NSAは無限ともいえる大衆監視の権限を手にし、インターネット会社、電話通信会社の機器から個人の通信情報を盗み出す一方、その手段や企業との協力関係は、国家の秘密として濃い闇の中に隠してきた。

 

NSAの監視能力は、日本やドイツ、フランスなど盗聴された各国政府や、米大統領自身のコントロールすら超えているようにみえる。それでもあなたは思うかもしれない。「テロや犯罪を防ぐには監視されても仕方ない・・・」が、スノーデンの告発は、これらの監視システムが実際何に使われているのかをも明らかにした。経済競争、世論操作、外交スパイ、政敵のスキャンダル探し、他人の生活ののぞき見 ── スノーデンは言う。「テロに関する情報収集は、実はNSAシステムの最小部分でしかなく、人々の安全にはまったく貢献していません」。テロ報道で協調される「国難」は諜報機関の失態を覆い隠し、監視の強化が防止策として大々的に宣伝される。その水面下で、進行している事態を追った。

 

 

 事件の度に拡大する監視

 

 

昨年11月、スノーデンがカナダ東部のクイーンズ大学で講演した翌日、大西洋を隔てたフランスで130人の死者を出す襲撃事件が発生した。パリのコンサートホールやレストランが自爆攻撃され、「イスラム国」(IS)が「フランスがシリアを空爆したことに対する報復」との犯行声明を出した。2001年に始まった「対テロ戦争」はこうした無差別殺人を封じ込めるどころか、世界各地に拡散させ続けているようにみえる。事件が起きる度に政府、警察、軍、メディアは更なる監視が必要だと叫ぶ。

 

フランスのオランド大統領は事件後直ちに、アルジェリア戦争以来の「非常事態」を宣言した。非常事態は警察に、昼夜を問わず捜査令状なしの家宅捜索と、通常の司法手続きなしの自宅監禁を可能にした。大きな集会や抗議行動は禁止され、テロを「奨励する」と思われるウェブサイトは閉鎖される。非常事態は監視を最大限に引き上げた。英紙ガーディアンによれば、仏警察は事件後約2カ月間で3000件を超える令状なしの家宅捜索、380人を超える自宅監禁を実行。多くは事件直後で、イスラム教徒のコミュニティーなどが狙われ、パリで国連気候変動会議開催中に環境運動家が自宅に監禁されたケースもあった。

 

国連の「表現の自由」特別報告者は、こうした状況に「人権への過剰な制限を課している」と警告し、仏政府に非常事態を延長しないように要求してきたが、今日まで延長が三度繰り返されている。国連はとりわけ、襲撃事件と無関係な人々に対する監視と、表現の自由や集会の自由、プライバシーへの侵害を重く見ている。こうした事件が発生する度に、各国政府はますます人々への監視を正当化し、法律の制限を取り払って個人の移動とコミュニケーションをとらえることに傾斜していく。しかし・・・。

 

 

 フランスの「ビッグブラザー法」

 

 

「無差別監視はテロを防げずにいます。なぜなら根拠のある疑いによって的を絞り、被疑者を捜査していくのではなく、私たち全員を潜在的な潜在的な被疑者として扱うから。情報を大量に集めることで、捜査機関は満足してしまい、むしろ情報を処理しきれず、それ以上何の行動も取らないカルチャーが生まれています」これはパリ襲撃事件の前日、クィーンズ大学の聴衆に向ってスノーデンが強調していた点だった。24時間後、事態はどうやら彼の主張通りに推移したらしい。仏政府は10カ月前にパリの風刺雑誌『シャルリー・エブド』などが襲われ、17人が殺害される事件を受けて、史上例のない強力な監視制度を発足させていた。

 

 

 

 

9.11後にアメリカ政府が制定し、NSAが世界監視網を秘密裏に発達させる根拠ともなった「愛国者法」にも匹敵する法案が、仏議会の圧倒的な賛成で昨年5月に可決された。この法律は裁判所の許可なしに、諜報機関が市民の電話やメールを収集することを許し、携帯電話や電子的なコミュニケーションをスパイすることを可能にした。インターネット、電話会社は諜報機関の要請に対して個人の通信データを提供しなくてはならない。さらに諜報機関は、個人宅に監視カメラや盗聴器を仕掛けたり、コンピューターのキー操作をリアルタイムで見張る装置を設定したりする権限まで与えられた。

 

つまり、コンピューターの使用者が書いたメールの内容だけでなく、何を検索し、どんなサイトを視聴し、何を買い、どんな文書を作成したかまで、すべてわかる。その上、無差別に吸い上げた大量の通信データから、オンライン上の行動が疑わしいものでないかを分析することも許される。インターネット会社はそのために、オンライン上の疑わしい行動パターンを合図する「ブラックボックス」と呼ばれるアルゴリズム(演算法)をインストールしなければならない。諜報機関が設定したキーワードを入れたり、サイトを見たり、だれかと連絡をとったりすると「ブラックボックス」が通報するというわけだ。

 

フランス版「ビッグブラザー法」とも呼ばれるこの法律は実際、ジョージ・オーウェルが小説『1984年』で描いた監視よりもさらに完璧に、個人の関心と行動をリアルタイムで追跡できるかもしれない。国連や人権団体が「あまりに侵害的で、過剰に広範」「法的根拠、妥当性、必要性が不明確」と批判した同制度が、パリ襲撃事件までにどれだけ実際に運用されていたのかはわからない(なにしろ情報は「ブラックボックス」のなかだ)。しかし、事件の6日後、ガーディアン紙は次の見出しの記事を報じた。「仏諜報機関がどのようにパリ襲撃事件前に失敗したか。当局は少なくとも3人の被疑者を知っていたが行動を起こさず ── 襲撃の可能性を示す警告を無視した」

 

 

 情報は足りている

 

 

同記事の要点はこうだ。仏諜報機関は少なくとも3人の被疑者を過去の渡航歴や拘束歴から把握していた。しかし、捜査員による伝統的な追跡調査は人手も時間もかかるのでしなかった。さらにイラク、トルコ両政府からそれぞれ、襲撃と被疑者について警告を受け取っていた。つまり「仏諜報機関の失敗は情報が十分になかったことではなく、情報に基づいて行動を起こさなかったことだ」とガーディアンの記者は分析する。そして「こうした失敗こそフランスやアメリカの諜報機関が注視すべき点である。悲劇を利用して、大量データ収集による監視を正当化する機会にするよりも」と結んでいる。

 

大量のデータに依存する諜報現場をスノーデンはインタビューでこう説明した。「異常なまでに巨大な監視システムの構造を考えれば、これは当然の結果とも言えるかもしれません。情報は海のように流れ込んでくる。世界中の光ファイバーを通過する情報の波は、個人やチームが理解できる限度を超えています。もしあなたが僕のようなNSAの分析者だとしたら毎朝、膨大なコミュニケーションのリストを見ることから一日の仕事が始まる。あなたが関心を持った人物の見たウェブサイトのすべて、連絡を取ったコンピューターのすべて・・・テロ被疑者はこの膨大な情報の波間に消えてしまう」パリ襲撃事件だけではない。

 

ベルギーのブリュッセルで今年3月に起きた自爆殺傷事件でも、ベルギーの司法相と内務相は被疑者の一人について、トルコ政府から警告を受け取っていたことを認めた。またその兄弟はパリ襲撃事件に関して指名手配されていた。事件を防ぐためにもっとできたことがあり、諜報機関同士が情報の共有に繰り返し失敗していることを欧州の高官が初めて認めた、と米紙ニューヨーク・タイムズは報じた。

 

その米国では、2013年のボストン・マラソン爆破事件で、ロシアの諜報機関から米連邦捜査局(FBI)に対して2年前から、被疑者の一人を拘束すべきだとの警告があったが、FBIはその機会を逸した、とロイターなどが伝えている。「こうしたことがいったいいつまで続くのか。どれだけの人々のいのちが犠牲になれば、大量監視プログラムが道徳的に間違っているだけでなく、まったく効果を上げていないことが顧みられるのでしょうか」とスノーデンは憤る。前回(6月26日号)指摘した通り、米国の二つの独立機関も、彼の告発を受けてNSAの監視システムを検証し、「テロ捜査に役立ったケースは一件もなかった」と結論づけている。

 

「つまりこういうことです。テロを実際に止めることができないのに、監視プログラムはなぜ存続するのか。答えは、テロ対策以外のことに役立つから」連載第二回目(6月19日号)で報じたように、日本の省庁や商社はNSAから大規模に盗聴され、その分野はエネルギー、金融、貿易、環境問題など、経済と外交に広く関係していた。NSAは盗んだ情報をホワイトハウス、国務省、中央情報局(CIA)といった国内の「お得意様」だけでなく、「ファイブ・アイズ」米国の他、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ)にも流している。

 

「もちろんなかには国家が情報収集するに正当な理由もあるでしょう。経済スパイがいいか悪いかについても、議論があり得るかもしれません。貿易交渉や政治的な操作によって米国が有利な立場に立てるから必要だ、と言う人もいるでしょう。要はそれなら、監視システムはすべてテロ対策のためだと偽らず、少なくとも正直な議論をすべきです。テロ防止の一点張りで異論を封じ、人々を恐怖で操作するのでなく」

 

 

 頻発する私的乱用

 

 

監視システムは国家間の競争のためだけに乱用されているのではない。個人的な乱用も頻発している。NSAはシステムの使用者に対して独自の運用規定を設けているが、2012年5月の内部監査によれば、この規定に反する情報取得が過去一年だけで2776件も発生していた、とワシントン・ポストは報じている。最も深刻なケースは、裁判所命令への違反、権限のないデータ使用を含み、3000人以上の米市民などの情報が不正にアクセスされていたという。

 

しかもこの件数は、メリーランド州にあるNSA本部とワシントン地域の施設内で発生したものだけで、日本の米空軍三沢基地や横田基地を含め、世界中にあるNSAの施設、人員を考慮すれば、氷山の一角にすぎないだろう。他人の行動や過去を盗み見できるという能力は、人をあらぬ方向へ導くのかもしれない。世界監視システムを使って、自分の恋人や配偶者、元ガールフレンドの電話やメールをスパイしていたNSA職員が内部調査で少なくとも10人以上判明している。このうちの一人は1998年から2003年にかけて監督者に気づかれることなく、「外国諜報の妥当な目的なしに、外国籍の女性たちの九つの電話番号を設定し、電話の会話を収集して盗聴していた」と報告されている。

 

「こうした乱用は米国では犯罪に当たります。にもかかわらず、このなかの誰一人として訴追されず、誰一人法廷に立ってはいません。すべては秘密のベールで覆い隠されてきた。法律を犯した職員を公の場で処罰すれば、こうした監視現場の実態が明らかになって、政府の立場があやうくなるからです」スノーデンはこうした私的な乱用を「秘密の危険な誘惑」と呼ぶ。「どんなに狭い範囲であってもいったん法律を破ると、一歩進んでもっと知りたくなる。そしてもう一歩、また一歩と山を登り・・・気づいたときには帰り道がわからなくなるほど高い、乱用の山の頂上にいる」監視の誘惑は国家から個人まで浸透し、秘密の闇のなかで、システムも人間も腐敗していく。

 

これはNSAに限ったことではない。インターネットとソーシャルメディアは監視の可能性を飛躍的に拡大した。スマートフォンの通信記録は「ビッグデータ」として知らぬ間に企業に使われ、フェイスブックは他人の生活をのぞき見したい心をくすぐる。現代はまさに「監視の黄金時代」であり、監視したい、監視されたい人間を生み出しているのだ。(文中敬称略・以下次号)

 

 

 

p.s.,

毎号、本連載記事には500字余りのコラムが載っていますが、今回は黒井文太郎氏の話しが引用されていました。これが、それがしにはえらく説得力を感じましたので、ちょっとご紹介します … なお、書いた人は本誌・谷道健太氏です。

 

 

 市民の自由を侵害しない情報収集はありうるのか?

 

 

米国は終戦直後から一貫して日本国内で諜報活動を続けてきた。米陸軍が編纂した『マッカーサー元帥リポート』には、終戦直後の米軍情報機関にとって〈喫緊の課題は日本人戦犯容疑者の身柄確保だった〉とある。冷戦が始まると、捜索、監視対象は国内の共産主義者や親ソ分子に変わった。機関名や規模、任務は変遷したが米情報機関による日本国内での活動は1952年の主権回復後も継続した。スノーデン氏が語るように、今も国内各地の米軍基地、それに米大使館などが通信傍受の拠点になっている。

 

情報機関の活動に詳しい軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「スノーデン氏は米企業デル社員として横田基地内のNSA施設で勤務したことを明かすなど、諜報活動の当事者ならではの証言は具体的で興味深い」と話す。黒井氏は「情報機関の権限や活動範囲が拡大しすぎると市民のプライバシーや自由を侵害し、見主主義を蔑ろにしかねない」とし、その点ではスノーデン氏と同じ考えだ。

 

だが、「情報機関の活動はテロを未然に防いだ事例はある」とも言う。例えば、米軍が2011年に殺害したウサマ・ビンラディンの隠れ家は、米情報機関がアルカイダ関係者の携帯電話を傍受して割り出したとされる。「世の中には『情報機関は完全な悪』という考えと、『テロ防止のためなら市民自由の侵害はやむなし』という考えが対立しているように見えますが、現実にはその中間を探るしかない」黒井氏は日本が米国の諜報活動に対してあまりに無防備な点は「改めるべき」とし、「市民の自由を侵害しない形での諜報活動はどうあるべきか検討が必要」とも提言する。いずれ国論を二分する議論として浮上しそうだ。

 

 

 

以上です、ではでは。

 

お願い!

誤字、脱字、それとそれがしの勘違いなどありましたら …

教えてくれるとうれしいです。

頓首

 

 

次回、7月10日号はこちらです!

 

 

 

↑ クリックすると、スノーデン独白5 最終回・5 / 5 へ飛びます !!

 

 

 

今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

梅雨空の下、どうか車の運転は安全第一でお願いします!

 

 

 

コメント
そもそも"地球号"の船長は誰なのか
  • Davis Rumbo
  • 2017/01/30 5:36 PM
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